草野 絵梨香|LIFE DESIGN SCHOOL - ライフデザインスクール

icon参加者インタビュー

「あなたが変われば、教育も変わる。」〜新しい教育に必要なこと

草野絵梨香/Erika Kusano

大阪4期生としてLIFE DEDIGN SCHOOL(以下LDS)に通っていた。現在大学4年生。教職課程の勉強と株式会社はぐくむでのインターンに奮闘中。(2020年8月のインタビューに基づいます)

ーLDSでどんなことを得ましたか?

もともと、なんとなく教育に興味がありました。LDSのやっていることや場づくりに興味を持ったのもLDSへの参加理由のひとつでした。でも、ただ気になるだけだったので、どういうふうに教育に関わっていけばいいのかは分からなかったです。

LDSに関わる中で、教育について「どういうところに興味があるのか?」「それはなぜか?」「自分はどうしていきたいのか?」などの問いがクリアになっていきました。

ーLDSと関わる中でどんな変化がありましたか?

「自分が個性を発揮することで、目の前の人の個性を引き出したい」と思うようになったことです。

まず、自分の個性を発揮することが自分自身を輝かせることに気がつきました。

そして、目の前の人の個性が輝いて、イキイキとしていると私が幸せになります。これができる幸せな瞬間を創っていきたいです。

ーそれはどんなきっかけがありましたか?

自分に向き合うことで自分自身について知れたことです。

LDSに通う中で「自分の中にいる子どもの自分を解放するときが幸せなんだ。でもそれを抑え込んでしまうことがある」ということに気がつきました。

合宿がきっかけのひとつです。

山登りのコンテンツがあるんですけど、子どもの自分を表現して登っていくというテーマでした。

山のなかでいろんなモノを発見して、それが楽しくて「あ!○○だ!」とか言って楽しんでいたけれど、みんなから反応がなくて…寂しい思いをしていました。いじけてる自分がいたんです。

そんな思いを社員さんに話したら、「みんなに言ってみたらいいじゃん」って言われたんです。

「みんなにかまってもらえなかった、寂しかった」という気持ちを全体の場で言うなんて選択肢が自分にはなくてびっくりしました。

全体の場で出してみると、みんなからコメントが返ってきました。

「寂しかったんだ…ごめん」「気づいてたけど、スルーしちゃったわ」って。

でも、同時に「えりか、かわいいね。」「おもしろいね」ってコメントもらいました。

はじめて自分を出す感覚を掴んだ時だったと思います。そこから自己開示が加速していきました。今思えば、この合宿は自分の子どもの部分や内面の部分を出すはじめましてのきっかけでした。

自分を出せないのは、人目を気にしてふるまいたいようにふるまえない自分に気がいるからだということに気づきました。

昔から、家の外に出たら自動的に、しっかりものの自分になっていたんです。周りからも「しっかりしてるね」とほめられてました。

「私はお姉さんなんだ。お姉さんじゃなきゃダメなんだ」と自然に感じて、学習し、そうふるまうようになっていました。

でも、合宿で子どもの自分を表現したい自分に気づいたことで、たくさん出していこうと思いました。そして「どんな自分も表現していきたい」と思うようになりました。それ以降、少しずつ自分のなかにあるものを見つけていけました。

ーLDSの価値はどんなところだったと思いますか?

自分の中にある課題に気づいて、向き合うことが出来たことです。

私は、関係性やコミュニケーションは関わっていきたい課題だと思ってました。でも、実は自分の中に向き合うべき課題があったことに気づきました。

LDS前に参加したプログラムでもチームメイトに「もっと頼ってほしい。もっと出してほしい。」って言われたことがありました。でも、どういう意味か分からず、「意見はたくさん出したけど…?」って思っていました。

今思えば、自分を出していないことで信頼関係を築けていなかったんだと思います。

自分自身の関係性やコミュニケーションを磨いていくには相手がいないと出来ません。そこに向き合えるのはコミュニティとしてやっているLDSならではだと思います。

私たちは、関係性の中で発達してきたから、コミュニケーションや関係性って切っても切り離せない、共通のテーマだと感じています。

ー実現したい未来を教えてください

自分に蓋をするきっかけが学校生活の中にあるので、そこに関わっていきたいと思っています。そして、「私はこう生きたい」って語れる人が増えるように教育を変えていきたいです。

また、はぐくむの文化を教育業界にもっと広めたいです。教育業界に関わるすべての人にLDSに通って、はぐくむの文化を体験してほしいと思っています。

「大前提受容が大切で、なんでも受容してもらえる」とか、「相手の可能性を広げる」などのコミュニケーションです。

先生の研修などで、まずは体験して、ファシリテーションができるようになれば、学級経営に活かせます。お互い尊重しあえるような子どもたちになれたり、自分の好きなことを探究していこうという文化も広まると思います。

LDSに行った人が学校の先生にならないのかが不思議なくらいだから、教員養成課程にLDSが必須で、単位になって欲しいくらいです(笑)

ー教育に関わるうえで大切なことは何だと思いますか?

自分の中にあるこうであるべきという縛りから解放されて自由になることだと思います。

相手を受容して、否定しないなどの相手の可能性を伸ばす関わり方は、これから必要な教育だと言われてはいるけれど、実践することはとても難しいことです。

「これからの教育はこうあるべき」というのがあったとしても、自分自身が何かに縛れていると、相手のことも無意識に縛ってしまうと思います。

私も相手に対して「こうあって欲しい」と伝えた時に、受け取ってもらえなかったことがあります。相手は「こうあるべきだ」と決めつけると、相手の可能性を狭めてしまうことがあります。相手をまずは受け入れることが重要です。

でも、相手を目の前にすると「~すべきではない」という考えに縛られてしまいます。だから、実際はとても難しいことだと思います。

今まで受けてきた教育に知らないうちに縛られていて、刷り込まれているモノがあると思うからです。

自分自身が自由な人生を歩んでいないと、相手に自由な人生を許せなくない?って思います。

「どれだけ世界を変えようとしても、自分が変わらないと何も変わらないよ」

「日本の教育はこれからこうあるべきだ」と語っていても、自分自身に向き合って、あなたが変わらないと変えていけないと思います。

あなた自身の中に課題を作り出す、OS(思い込み)がたくさん刷り込まれています。だからこそ、「あなたが変わることで、教育が変わる」と思うんです。

教育の在り方を変えたいなら、「あなたの在り方は新しい教育の在り方に沿ってますか?」と問いたいです。そこに向き合ってみて欲しいです。

ーLDSの参加に迷っている人へメッセージをお願いします。

ここでどんなことが見つかるかは予想出来ないと思います。見つかると思ってなかったモノが見つかる、そんな体験を準備しているプログラムだからです。体で体験してみて、感じることは、素直で自分ではコントロール出来ない、だけれど質的なモノです。頭でどれだけ考えても分からないことがあります。

いま、「興味あるな」と思うのは自分の中の何かが反応しているからだと思います。だから、この記事を読んでいたり、体験会に来ていると思います。頭では「違う」と思っても、心のどこかで「これかも…」って気持ちがあると思うんです。そういう時こそ、直感を信じてみて欲しいです。

これから先の時代、見えないところに飛び込んでいく度胸がある程度必要になってくると思います。勇気が必要かも知れないけれど、人生を長い目で見た時にいいなと思う方を選んで欲しいです。

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